◆ TBCレース第1戦で得た教訓! ◆

3月8日(日)は、東京ベイカップ2015ヨットレース(通称:TBCレース)の第1戦が開催された。
当日は、強風が予想されレース運営側は、レースを行うかどうか判断に悩んだようだが、午前中は何とか1レース出来そうだったので開催され、1レース目が終了するころから予報通り風速が強くなったので2レース目は中止になった。

P3080580s_20150312180503435.jpg

当艇のクルーは3人と少なかったため、レースでの結果を求めるより前日に行ったガッツリ練習会の復習として、ストレート帆走を中心に集中して行うことにしたが、さすがに20ノット前後&オーバーブローだと3人乗りはきつかったね~

そんな中、バックステーを強めに引き、ジブもガッツリ引いて板状にし、メインは少し抜き気味でトレベラーを上側にセットし、セール上部50%くらいの風を逃がしたトリムにしたが、3人乗りのクローズでもオーバヒールしない安定してた帆走ができたので良い経験になった。

(写真は、コンステレーション艇のスピンラン)

P3080581s_20150312180506940.jpg
P3080584s_20150312180504a91.jpg

当艇はマーク回航後、スピン帆走はやらないつもりだったが、風が少し安定してきたので、№3のジブを上げたまま、スピンを上げ帆走し、ジャイブなしでダウン! 
風が強かったので落とし気味に帆走出来、ダウンレグの2回ともスピンアップをしたが、何とかブローチングをしないで帆走ができた。


スタート時に、ヒヤリとする危ない場面があったので、今後の為、皆さんの参考になれば幸いですのでご報告いたします。
(スタートに関する4枚の写真掲載は、naonao艇の福原オーナー様のフェイスブックより転写させて頂きました。)

今回、当艇は3人のクルーでしたので、次第に風速が上がることも考え№3ジブで艤装し、引潮の影響と大型艇のブランケットを避けるため本部船よりからスタートするプランを考えました。

約2分前から本部船へのレイラインを見極め、スタート約1分30秒前からスタートラインに対し、約5~6艇身手前の位置で、本部船寄り上一を狙うため、クローズホールドで本部船に近寄って行きました。

スタート1

その際、当艇の前方に、スタートライン寄りにブルーピーター艇(XP33)、その下側にnaonao艇(SALONA34)が、本部船寄りに位置取りしていました。 後方の離れたところに大型艇が何艇かいた感じです。

当艇は、クローズ、一杯の真っ直ぐなラインで近寄り、ジブをラフさせながらスピードをコントロースして、スタート約20秒前でスタートラインの約2艇身まで近づきました。

その際、当艇の半艇身前方で、naonao艇もスターボーにて艇速をコントロールしていましたが、ブローでメインのカムが外れなくて切れ上がり、アンコントロール状態になって一瞬、動けない状態からリーウエイし、バウダウン状態になりましたが、当艇は、naonao艇のスターンから約1~2m間を空けてボートスピードは控えめでしたがコースを変更せずに通過し、その位置から本部船に対しても十分なスペースがあり、少し出遅れ気味になりそうでしたが問題なくスタートが切れる状態でした。

スタート2

当艇がnaonao艇を通過する際、後方から加速して来たレティシア艇(FIRST40.)がいましたが、そのコースはnaonao艇のスターン寄りの左側ハルへミートするコースであり、レティシア艇はバウアップし、naonao艇のスターンと当艇のスターンの狭いスペースにバウ先を入れて来きましたので、当艇も出来る限りバウアップをしました。

そして、レティシア艇は、アンコントロール状態からまだ艇速がなく動きが遅いnaonao艇のスターンと自艇のポート側のハルの接触を避けるため、ジブを巻いて更にバウアップして来ましたので、当艇もバウアップしましたが、当艇より艇速が速いレティシア艇は、あっという間に追い付き、当艇のスターン左側の真後に急接近(約20cm)してきたので、このままでは追突されるか当艇の下側を通過されてもお互いのハル同士が、接触する勢いがあったため、オーバーラップされる直前に衝突されるのを回避するためタックを行い、レティシア艇が通れるスペースを空けました。 この時、タックが遅れて接近したオーバーラップが発生してからタックした場合、当艇のスターンがレティシア艇のハルに接触する可能性もありましたので早目の判断は重要ですし、タックする際、上側に艇がいなかったのでそれが出来ました。

スタート3

今回のケースは、後方から来たレティシア艇が、RRS12により、クリア・アスターン艇が、クリア・アヘッド艇を避けていなければならないことになり、当艇の下側に入り込こめばオーバーラップしたことになり、RRS11により航路権を取得することになりますが、その際、RRS15が適用され相手艇に対し、初めに避けているためのルームを与えなければなりません。また、スタート前は、RRS16によるプロパーコースがないので、相手艇に対してラフィングはルールとして有効ですが、やはり、避けるルームを与えなくてはなりません。 今回の状況で当艇に避けるルームはない状態でした。

その後、レティシア艇は問題なさそうにスタートをしていますが、当艇がRRS14「接触の回避」に基づき、タックをしてスペースを空けなければ、当艇かnaonao艇のどちらかに接触した可能性が非常に高かったと思います。

スタート4

アンコントロールなったnaonao艇の動きの予測が出来なく、結果的に狭いスペースへの強引な割り込みになってしまったのかも知れませが、TBCレースでは、大小の艇が混在するレースになりますので、艇同士の性能に違いがあることを考慮し、自艇の行動はRRSの基本原理でもあるスポーツマンシップに基づいてフェアに行うことが大事だと思います。

ルールを駆使した攻防戦は多いに結構ですが、接触や危険を招くような強引な行為は如何なものかと思います。各艇において、色々言い分があるかと思いますが、最終的に艇が衝突すればお互い後味が悪いことになりますし、やはり安全が第一だと思います。

自分自身も、スタートの技量に関してはまだまだ未熟ですので、今回のケースにおいて、他にもっと良い対処方法があったかもしれませんが、接触事故が非常に高い確率で起きることを、自らの行動によって回避できたことは、レースで優秀な成績を修めることよりも大事なことだと思っていますので、それが出来たことは良かったと思っています。

強風時は、色々なトラブルが起こる可能性がありますが、無理・無謀な帆走は自艇や他艇のためにも絶対避けた方が良いですね。


ここで、今回のケースで、色々感じたことや気づいたことがあり、自分なりに対応方法も考えてみました。


1.自艇がスタートしたいポジションのラインへ近寄る際、艇のラフやセールをシバさせて微速前進し時間と距離をコントロールしますが、艇が上り過ぎると艇速がなくなり、リーウエイが始まり艇は横滑りをしてアンコントロールになります。
中々、このテクニックは難しいものですが、何度も練習を繰り返せば習得できることです。
今回のnaonao艇は、ブローでメインのカムが外れなくなり切り上がって、アンコントロールになったようですが、風が強い時は注意が必要ですね。

2.スタート前にライン手前では、このようなテクニックでスタートを切ろうとしている艇がいることを認識し、その場合、アンコントロールになってしまう艇が出るかもしれないことも想定しておく。

3.大小の艇が参加しスタートが一緒の場合、各艇の艇速は大きく違い、40ftクラスは重戦車のようなもので、一旦、加速がつくと止まれない。

4.小型艇はスタートライン手前2~3艇身からでもアプローチが簡単だが、大型艇は離れている後方からでも艇速が速いので直ぐに近づいて来るため、自艇とのミートや相手艇に航路権が発生することが予測される場合は、早目に回避行動を行う方が良い。特に強風時の大型艇はクローズで7ノット前後は出るため、ライン手前でコントロールしている艇との艇速を比べると、後方から3~5ノットの艇速で迫ってくることが考えられる。

など、色々他にもあるかもしれません。

それらのことを踏まえ、今回の対処方法としては次のようなことが考えられるかもしれません。

≪イーグルⅠ世の対処方法≫
強風時の大型艇は、後方の離れた位置からでも直ぐに近づくことを考慮し、今回のケースは、naonao艇がアンコントロールになった際、後方の艇には障害物(RRS19:障害物を通過するためのルーム)となるので、自艇の下側にオーバーラップしてきそうな大型艇がいる場合は、上側に他:艇がいなければ早目にダブルタックして後続の大型艇が通れるスペースを空けておく。その状態を数秒で判断しなければならないので、日頃の練習も必要になるかもしれませんが、今回は、この対処方法があったかもしれません。そうすれば当艇もスムーズなスタートを切れたかもしれません。

≪レティシア・ドゥの対処方法≫
後方から見て、前方のレイライン上に遅い艇が固まっている場合は、そこを避け余裕があるスペースにライン取りする。参加艇としては一番大きく速い艇速のポテンシャルですから、本来、どのポジションからスタートしても前を走ることが出来ると思います。

今回の場合は、早目に前方の艇の下側を狙うか、もしくは、出来るだけ本部船よりを狙いたいのであれば、上側へ切り上げて高さを取り、イーグルを上側からオーバーテイクする方法が良かったかもしれません。イーグルとしてはブランケにされるので嫌なパターンですが、そうすることでイーグルにはバウダウンするスペースも出来ますし、強風時の場合は、ブランケの影響も少ないので、この対処方法が今回は良かったかもしれません。

まだまだ、良い対処方法もあるかもしれませんが、安全第一が一番ですので、皆さん頑張りましょう!

(長文を最後まで読んで頂き感謝いたします。 誤字脱字が多々あり読みづらい所もあったかと思いますが、気づきしだい訂正したいと思いますので、ご了承ください。)


JSAF外洋東京湾 TBCレース関係HP

TBCレース2015 第1戦 リザルト
20150310123442_00001.jpg
20150310123509_00001.jpg


2 Comments

元、アリアドネ  金子です、、 says...""
 [太字]中村さん、、お久しぶりです、、、と言うより、、艇上ではご活躍拝見しています、、
 今回のTBCのスタート時のミニアス、、何も無く、、「本当に幸いでした、、、」
 掲載の福原さんよりの転載写真は、、多分、斉藤さん経由で、福原さんカメラ委託された、自分がシャッター押したものかと、、
 つくづく、、動画で撮ってればと悔やまれます、、今後スタート時(P旗担当が多く、1分前から比較的シャッター切れる時間があるので、、)、、
 動画であれば、、中村さんの今回の、分析・指摘等が更に、、説得力もって、皆さんお読みになれたかと、、ただTBCの運営、いつも人数僅少なんで、、なかなか、動画で、ケース等あった場合の事、、対処しきれてないのが実情です、、が今回の事等反省し、、自分が参加の際は、、ケースになりそうな、、際は、、動画で残すよう、頑張ります、、。
2015.03.11 09:09 | URL | #0uLC0/Kw [edit]
イーグルⅠ世 中村 says..."Re: コメントありがとうございます。"
金子様

いつもお世話になっております。ブログ記事に対するコメント、ありがとうございます。

帆走技術が上手な艇は、他艇との接触やトラブル、ケース等は起こさないと良く言われてますが、当艇もそのような艇になれるよう努力したいと思っています。

今回のケースも含め、他の危ないと思われるケースでは、リコールやマークタッチを逃れるため、そして、ルームをもらおうとマーク回航やスタート時に狭い間に入ったりなど、少し無理な行為が招いてしますことが多いような気もします。

今回、多くの方に記事を読んで頂いたようですので、基本的なルールや安全に対して多少考えて頂けた感じがします。 参加者の皆様が今後のTBCレースも含め、その他のレースや練習において益々レベルアップした活動につながることをお祈りいたします。

今後とも、宜しくお願い致します。

イーグルⅠ世
中村正俊
2015.03.12 02:19 | URL | #- [edit]

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

該当の記事は見つかりませんでした。